臺中、繁體字の共同學習を――「知音報」3月15日號より

第11回全國人代に參加した臺灣代表(大陸内で名目的に臺灣を代表しているとされる人々)は次のやうな提案を行つた。

兩岸(大陸と臺灣)が協力して、中國語の繁體字を世界無形遺遺產として申請し、かつ、大陸での繁體字教育を强化し、兩岸の中國人子女が共同して、「中華文化遺產」を守れるやうにしたい、といふのである。

「臺灣民主自治同盟北京市委員會」(上述の代表が參加してゐる組織)の常務副主席代表・陳軍氏の話によると、最近、臺灣の民間組織である「中文數字化技術推展基金會」は、すでに、中國の繁體字を世界無形遺產として申請する過程に入つた。臺湾關係者の認識によると、この活動は、決して、簡體字を廢止して、全面的に繁體字を採用しようといふつもりではなく、むしろ「繁簡共存」を図つて、中華文化遺産を守らうといふものである。

「我々は、臺灣の民間組織や社會團體の、かういふ願ひと運動に特別の注意を拂ひ、關係部門と協議して、臺灣内の社会團體との橋渡しをすべきである」と陳軍氏は述べた。

陳軍氏は同時に、次の提案を行つた。

大陸の小學校・中學校の段階において、こころみに、書道や古詩鑑賞の課程で、繁體字の發展変遷や微妙な意義などを紹介し、學生が繁體字を理解できるやうにしてやれば、簡體字の教育にとつても有益な補充になり、青少年の中華傳統文化に対する愛情を强めることになるのではないか、といふのである。

「中央教育科學研究所學位委員會」の主任・陳雲英代表(女性)も、これに対して、賛意を表明した。陳雲英代表は、「兩岸は、『三通』(中国と臺灣が「通商」「通航」「通郵」だけは交流をするといふ方針)がほぼ完成した曉には、教育上で『第四通』を實現すべきであり、繁體字を共同學習することは、民俗感情を筯進する重要な方法である」と述べた。

陳雲英代表はさらに次のやうな例を挙げた。

スウェーデンでは、手話を全國民に普及させてゐる。健常者が聽覺障害者と自由に交流できるやうにするためである。この事實は、我々が、簡體字教育を普及させるために、有益なヒントを與へてくれるだらう」。